急成長する健康・美容業界。その競争が激しくなる中、医薬品医療機器等法を無視した広告が蔓延
しています。
そんな中、法を遵守した広告の大切さをセミナーやラジオで訴えかけている宮岡恵美子さんが
レジリアンスを立ち上げ、注目を浴びています。
立上げてまだ日も浅い2015年1月、レジリアンスを事業化されたきっかけや健康・美容業界の今後に
ついて、お二人に話しを伺いました。
偶然と必然がめぐり合わせた
新しい仕事
お二人の出会いについてお聞かせください
宮岡
2014年の夏、整体院に施術を受けに行った時、そこの受付にいたのが瀧田さんでした。
将来、人と人とをつなぐ仕事をしたい、という瀧田さんに、勉強すれば、人の役に立ちながら、美容業界で意味のある仕事をしていけることを提案しました。
お互いが持っていない部分をそれぞれが持っていることもあり、
それからは様々な偶然が重なり、必然的に一緒に活動していくことと
なりました。
お互いのことを一言で言うと?
瀧田
宮岡さんは、大変信頼できる女性です。
遠慮なく、どんな提案でもぶつけられる方で、とても頼もしいです。
宮岡
そうですね。瀧田さんは、1言って10分かる人ですね。
考え方、捉え方、方向性が驚くほど同じなので、共に働くことに何の不安もありません。
薬剤師と女性の視点を持ち合わせ、
薬事の専門家からサービスを提供。
レジリアンスに依頼するメリットは何でしょうか
宮岡
薬剤師。そして、女性ならではの視点です。
女性のこまやかな視点で対応できる点は、大変大きなメリットだと思っております。
法律を遵守しながらも、クライアント様や商品の魅力の伝え方を女性視点でお作りし、ご提案できる
のもメリットです。
法律家ではなく、薬事の専門家に監修された「正しい表現」、という「安心感」を、製品と共に
ユーザー様に伝えられる。
それは、製品に対する自信にもつながるだけでなく、社員の誇りにもつながるものです。
対象となる業種は?
瀧田
作り手と売り手。その両者が対象です。
一番気を付けていただきたいのが、製品に携わった方全員に責任が
生じる、ということです。
製品の製造業者、メーカーだけでなく、パンフレットやWebsiteをつくられたデザイナー、印刷会社、広告代理店、雑誌社など、とにかくすべての方々が対象となります。
「知らなかった」では済まされないところまで来ているということです。
今見ていて、危ないな、という業種は?
瀧田
OEMで製品を取り扱っているサロンさんなどは特に気を付けられた方がいいと思います。
メーカーが作った製品をオリジナルブランドとして販売する場合など、適正表示を逸脱した表現の
広告をよく目にします。
「-5歳」、「便秘が治る」、「5kg痩せた」などなど、数え上げればきりがありません。
サプリメントなのに医薬品をイメージする写真やデザインを使われた場合も、注意を受ける場合が
あります。
広告のほとんどが違法広告?
愛される商品になるために。
市場に出ている広告の内、どのくらいの割合のものが
違反していますか?
宮岡
大小に関わらず、7割~8割は違法広告です。残り
2~3割は、きちんと意識している企業様ですね。
個人の方でも、きちんと考えられて広告を作られている
所は、やはり商品に対する愛情を感じます。
そういう企業様はきっと今後も、ユーザー様に愛される
企業に成長されるのではないでしょうか。
法を遵守するデメリットはありますか?
宮岡
まず、「めんどくさい。時間がかかる。コストアップの可能性がある。」がデメリットだと思われて
いますね。
しかし、それを乗り越えると、行政が許可したものという「プライド」が大きなメリット
となり、会社の成長、収入アップにつながっていきます。
一時的にはコストアップに見えるかもしれませんが、「法を守る」ことで得るメリットは計り
知れません。
つまり、デメリットは無い、ということです。
法令を遵守して、
会社の成長、収入アップを。
もっとも多い相談内容は?
宮岡
化粧品やサプリメントの商品名、パッケージ上の医薬品医療機器等法などのチェック、それに付随する行政の申請許可手続きのアドバイスが多いです。
個人事業様の場合は、チラシやwebsiteなどの広告チェックが多いですね。
また、サロン様からのご相談も、「消費者センターから指摘が入ったが、websiteで違反している箇所の
指定をしてもらえないので、どこが違反しているのか
見てほしい」などもあります。
さらに、お客様から訴えられたのでどうすればいいか、というご相談もあります。
「痩せるって書いてあったのに痩せない!」というクレームなどが多いですね。
こういう場合は、弁護士さんと相談される前段階のご相談にも乗っています。
レジリアンスの目標は?
瀧田
健康・美容業界の方に向け、医薬品医療機器等法を「知らない」で始めた方々に、まず「知ってもらう」ことが第一の目標です。
そして、法を遵守する重要性を知ってもらい、考えて行動する企業を
増やしていきたいと思っています。
宮岡
やはり、「法がなぜ大切なのか」を分かっていただきたいですね。
残念ながら、「医薬品医療機器等法がある」ということを知らない方も多いのが現状です。
また、「自分には関係ないだろう」と、思っている方も多いのが実情。
とにかく、「知ってもらい、気づいてもらう」ことがとても大切なんです。今は知らずに告知している違反広告などを正していただくと、企業としての確固とした土台づくりになるだけでなく、付加価値が高まり、社会的な信頼や行政への信用を勝ち取ることができるという
ことを、ぜひ皆様に知っていただきたいと思っています。
編集後記:.ist produce 中村弥生(2015年3月)
お二人にお話を伺いながら感じたのは、健康と美容業界に携わる方々に対する、彼女たちの熱い思いと愛情の深さでした。
宮岡さんは薬剤師というプロフェッショナルな立場から。
瀧田さんは長年美容業界で働かれてきたご経験から、的確に問題を見据え、判断し、どんなクライアントでも良い方向へ導いてくれることでしょう。
ひとたび機関の調査対象となれば、即刻製品回収、広告見直し、Web閉鎖となってしまう医薬品医療機器等法。
その大切さに気づいていらっしゃるようでしたら、ぜひ、レジリアンスのこのお二人に相談されることをお勧めいたします。